2025.08.14
- お知らせ
血圧と塩分と熱中症対策の注意点について
一般的に「夏は塩分をとるべき」と言われることもありますが、これはあくまで大量に汗をかくような状況を想定したものです。たとえば、高温多湿の環境で30分以上の作業や運動をすると、汗とともに水分だけでなくナトリウムなどの電解質(カリウム、カルシウム、マグネシウムなど)も失われます。このような場合、水分だけを補給すると電解質が不足し、熱中症の原因となるおそれがあります。
ただし、日常生活で軽く汗ばむ程度であれば、通常の食事で必要な塩分は十分まかなえています。高血圧の方が安易に塩分を補給すると、血圧に影響を及ぼす可能性があります。発汗の程度や体調に応じて、塩分濃度0.1~0.2%程度のスポーツ飲料等を活用するかどうか、慎重に判断しましょう。
なお、経口補水液は熱中症対策に効果的とされていますが、日常的に飲むものではなく、脱水症状や大量の発汗があった際の水分・電解質補給を目的としています。
※汗の量や運動・作業の時間には個人差があり、明確な基準はありません。自分の体調や環境に合わせて塩分や水分の補給方法を判断することが大切です。
※スポーツ飲料の中には糖分を多く含むもの(500mlあたり30g以上)もあるため、過剰な摂取による糖分のとりすぎに注意しましょう。
※電解質:体内で電気を帯びて働く成分。水分バランスの調整や筋肉・神経の働きに関与します。
<水分補給・食事の工夫>
●適切な水分補給を心がける
●塩分以外のミネラルを意識する
●食事の工夫でおいしく減塩