港区立高輪いきいきプラザ

2026.05.13

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震災映像が時間差で引き起こすものとは?

東日本大震災のような大規模災害が発生すると、その災害映像が時間の経過の有無にかかわらずたびたび放送されますが、そこで生じる「二次的曝露」が精神健康に悪影響を及ぼすことは計り知れません。ただ、その基盤となる客観的な生理学的特性についてはほとんど解明されていないといいます。そこで、東北大学大学院医学系研究科および岩手大学人文社会科学部の共同研究グループは、「東日本大震災で強い揺れを経験したものの、津波による直接の被害は受けていない健康な成人を対象に、『地震』『津波』『震災直後の公共広告』の3種の映像視聴中の心拍数(HR)と心拍変動(HRV)解析を実施した」と発表しました。その結果、映像視聴中には心拍数と自律神経活動が抑制される「凍りつき(フリーズ)」が生じ、視聴終了直後には一転して交感神経が亢進する「能動的防御反応」が起こる、時間差を伴う生理反応パターンを特定した、と述べています。因みに、「凍りつき」とは、「身を守るために心拍数や自律神経活動を抑制し、体が動かなくなる防御反応を指す」とのことです。本研究では、災害映像の視聴中にこの抑制状態が生じることが確認されたといいます。加えて、「震災当時の公共広告などの視覚的に非侵襲的な映像でも、主観的な不快感の有無にかかわらず自律神経が反応しており、無意識下で身体的記憶が想起されていることが示唆された」と述べています。本共同研究グループは、「今後は、ウェアラブル技術によるHRV計測などを活用し、二次的トラウマの早期予測や個別化されたメンタルケア介入への応用を目指したい」と述べ、「さらに、『自伝的恐怖(自身の経験)』と『共感的恐怖(他者への共感)』で、 抑制される自律神経系(副交感神経または交感神経)のパターンが異なるという知見は、『誰が、どのような映像で、どのようなストレス反応を示すか』という個別の反応性の違いを理解し、被災経験の有無や内容に応じた、よりきめ細かな心のケアのあり方を検討するための科学的ヒントとなることが期待されます」と結んでいます。

https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2026/05/press20260511-02-nervous.html

 画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

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