2026.05.08
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線虫に見る寄生と共生の関係
線虫はわずか1ミリの生物ですが、この生き物がたどってきた壮大な進化の旅路は、「地球上の環境保全や私たちの健康の理解にも深く関わっている」とその研究成果を発表したのは、中部大学応用生物学部環境生物科学科らの研究グループです。本研究では、線虫がどのように寄生性を獲得し、どのように宿主を乗り換えながら進化してきたかを明らかにした、と述べています。約5億年前の古生代の生物である線虫は、最初期の節足動物(ヤスデ)への寄生性を獲得。その後、昆虫などの無脊椎動物へ。そして、脊柱動物への寄生性を獲得し、「ギョウチュウ」や「カイチュウ」の祖先になったとか。また、別系統の線虫は天敵に補食されないうちに寄生性を、魚類や両生類、哺乳類へと宿主を乗り換えながら進化したといいます。のちに、海洋生態系へと戻り、オキアミ、魚類、海産哺乳類への宿主を換え、現代の「アニサキス」につながったと述べています。当プレスリリースによると、一般的に寄生虫は「病気を引き起こす存在」と思われがちですが、本来は宿主と「共生」していたといいます。しかし、アニサキスの場合、イルカやアザラシから人へと宿主を換えることで病気が発生するというのです。本研究グループは、「長い生物進化において、寄生・共生・病原性の生物同士の相互関係を理解することで、病気の根本的な理解や解決につながるだろう」と述べています。
https://www.chubu.ac.jp/news/55979/
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM

