2026.04.08
- ニュース
尿中のリン濃度と腎機能低下の関係
超高齢社会の日本では、慢性腎臓病の患者数が増加の一途を辿っているそうです。そこで、「慢性腎臓病の発症および重症化を早期から予測し、適切な予防対策を講じることが非常に重要ある」との考えから、筑波大学体育系らの研究グループは、「細胞が高濃度のリンに晒されると傷害を受ける」という事実に着目し、腎臓の近位尿細管腔を流れる原尿中のリン濃度の推定値(推定原尿中リン濃度)が高い人は、加齢に伴う腎機能の低下が速いのではないか、という仮説を検討した」といいます。具体的には、茨城県内の慢性腎臓病患者、合計308人を対象に、血液および尿検査を実施し、血中・尿中クレアチニン濃度および尿中リン濃度から、計算式を用いて推定原尿中リン濃度を算出。その後、腎機能の変化を5年間にわたり追跡した結果、「追跡開始時に推定原尿中リン濃度が高い人は、加齢に伴う腎機能低下の程度が大きいことが明らかになった」と述べています。すなわち、血中リン濃度が正常範囲内であっても、原尿中リン濃度が高い人では、加齢に伴う腎機能の低下が加速している可能性を示しており、これまでに細胞および動物実験で得られた知見を裏付けているとも述べています。ともあれ、加齢に伴う腎機能の低下 (腎臓の⽼化現象)に対する予防・治療戦略は、未だ⼗分に確⽴されていない中、本研究の成果は、「加齢に伴う腎機能低下の新たなメカニズムに関する理解を深めると共に、慢性腎臓病の発症および重症化を早期から予測し、適切な予防対策を講じるための新たな戦略の構築につながると期待されます」と結んでいます。
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20260403140000.html
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM

