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2026.04.08

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インスリンの過剰分泌が糖尿病を起こす仕組みを解明

横浜市立大学大学院生命医科学研究科生体機能医科学研究室および東京農業大学生命科学部らの共同研究グループは、「膵臓のベータ細胞(以下、膵ベータ細胞)は、インスリンを過剰に分泌する刺激がストレスとなって、インスリン分泌能を低下させてしまうことを発見し、その仕組みを解明した」と発表しました。ご存じのように、生活習慣が原因の2型糖尿病では、膵ベータ細胞からのインスリン分泌が低下してしまいます。そのメカニズムは、肥満などによる筋肉や肝臓でのインスリン抵抗性が引き金となって、膵ベータ細胞の機能障害が起きるためだとか。ただ、当プレスリリースによると、「2型糖尿病は人種差・個人差があり、肥満やインスリン抵抗性をほとんど伴わずに膵ベータ細胞の機能が障害を受けるタイプもあり、そのような糖尿病で、膵ベータ細胞がどのようにして機能障害に陥るのかは不明で、治療の手立ても分からない状況であった」といいます。そこで、本研究では、「インスリンの分泌過多が膵ベータ細胞にとってストレスになるのではないかと考え、マウスに20%グルコースを含む水を飲料水として与え続けたところ、たった2週間でインスリンの分泌量が下がり、血糖値が上昇することが分かった」と述べています。すなわち、インスリンを分泌させる強い刺激が膵ベータ細胞にとってストレスとなることが明らかになり、肥満によるインスリン抵抗性(血糖値を下げるホルモンであるインスリンが、その標的組織である筋肉や肝臓で作用しにくくなる状態のこと)を伴うことなく、膵ベータ細胞が疲弊してしまう糖尿病モデルマウスの作出に成功したと述べています。つまり、「本件の新規モデルマウスでは、従来の肥満型の2型糖尿病とは違うメカニズムで膵ベータ細胞の機能が障害されることを発見した」という訳です。本研究グループは、「マウスに20%グルコースを含む水を2週間与え続けるだけで、肥満を伴わずに膵ベータ細胞の機能障害が起きることが分かりました。このような簡単な操作で、日本人に多い非肥満型の糖尿病モデルマウスが確立されたことによって、糖尿病のタイプごとに発症の仕組みが異なることが強く認識され、これまでアプローチされてこなかった非肥満型の糖尿病の仕組みの解明や治療法の開発につながることが期待されます」と結んでいます。

研究成果(共同)「インスリンの過剰分泌が糖尿病を起こす仕組みを解明」 | 分子微生物学科 笠原 浩司 教授ら | 東京農業大学

 画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

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