2024.10.30
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川の生態系とおしっこ
毎年、海や湖から川へさまざまな回遊魚が遡上しますが、その存在は川の生態系にどのような影響を及ぼしているのか。京都大学生態学研究センター及び総合地球環境学研究所、東北大学大学院生命科学研究科らのグループは、「多様な魚の遡上が川の生態系を支えていること」を明らかにしました。具体的には、「多様な回遊魚が排泄する『おしっこ』が、一次生産者の生育に不可欠なリンや窒素などの栄養塩を河川生態系に供給することで河川の生物群集を支えていること、多様な魚種が季節を追って順に遡上することで年間8か月もの間その効果が持続することが分かった」と述べています。今回の研究は、「自然環境に配慮した河川整備に繋がること」、また「移動する動物の多様性の生態系にとっての重要性については、広く他の生態系・移動 生物についても当てはまることが予想され、動物の種多様性及び生態系間の連続性を考慮した自然環境管理が重要である」と結んでいます。
tohokuuniv-press20241028_01web_fish.pdf
画像はプレスリリースから引用させていただきました。高輪いきいきプラザ SM