2026.10.14
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AIと健康格差
千葉大学予防医学センターの研究グループは、AIが健康格差を生み出し、固定化させていく道筋を「再分配」「変換」「蓄積」の3つで説明する新しい枠組みを提唱した、と発表しました。あわせて「AIの影響を導入前だけでなく導入後も継続して点検する評価手法「分配影響評価(DIA)」を提案した、と述べています。実は、「AIは、私たちが『使っている』と意識しない採用選考や職場の管理、行政サービスの割り振り、医療での判断の補助など、人々が受け取る資源や機会を左右しはじめていることは」、皆さんご存じのとおりです。ただ、AIが社会のしくみ自体をどう作り変えるのかを問う必要がありますが、それを整理した枠組みはこれまでなかった、と述べています。そこで、本研究では、「AIが健康格差にかかわる道筋を、次の2つのしくみと、それらを時間とともに増幅させる働きに整理した」と説明しています。すなわち、①再分配(資源の配り方):AIは、仕事や教育、所得といった健康を左右する資源の配り方を変えます。さらに、質の高いAIを使える環境や使いこなす力に差があるため、AIそのものも不平等をもたらす新たな要因になります。②変換(健康への結びつき方):立場が同じでも、健康へのつながりやすさは変わります。米国では、医療費を「必要度」の代わりに使ったアルゴリズムが黒人患者の必要度を低く見積もっていました。AIを使うこと自体の健康への影響も、人によって異なります。③蓄積(時間による増幅):①と②の影響は、AIの繰り返しの使用や制度への組み込みによって、本人が気づかないうちに増幅し、固定化していきます。加えて、この3点について導入前後を通じて点検する評価手法「分配影響評価(DIA)」を提案。確認すべき指標、データ、担当する主体、実施時期を整理したということです。本研究グループは、「『AIは健康に良いのか、悪いのか』という問いでは、いま起きつつある変化を捉えきれません。AIは、健康を左右する社会のしくみそのものを作り変えているからです。今後は、日本の大規模な追跡調査データでこの道筋を検証し、AIの影響を継続的に点検するしくみづくりにも貢献したいと考えています」と結んでいます。
https://www.chiba-u.jp/news/research-collab/ai_7.html
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM

