2026.09.30
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脳梗塞における水分子拡散の変化を可視化
慶應義塾大学医学部薬理学教室の研究グループは、「独自に開発した非線形ラマン散乱顕微鏡を用いて、マウス脳実質内における水分子の拡散動態を細胞レベルの解像度で直接見て測ることに世界で初めて成功した」と発表しました。当プレスリリースによると、「脳は重量の約8割が水でできており、水分子の動きは脳内の分子の動きを制御する最も重要な因子である」とのことです。加えて、「脳の多くの機能を司る実質においては、水分子の拡散が、生理活性物質、病態関連物質、薬剤などの動きや排出に重要な役割を果たすと考えられる」と述べています。実は、水分子の拡散は磁気共鳴画像(MRI)により捉えられ、その変化は脳梗塞の診断にも用いられているそうですが、これまで脳の健康や病気に関わる細胞レベルで、どのような水の動きがあり、どのように変化するのかについては明らかになっていなかった、とも述べています。そこで、本研究では、独自に開発した顕微鏡装置を用い、マウス脳組織内の水分子の拡散とその変化を細胞レベルで見て測ることを試みた結果、「脳梗塞を模した条件下での実験により、血流が止まった脳組織において細胞内外の水分子の動きが急激に低下し、排出が停滞することを解明した」ということです。つまり、「脳梗塞における水分子拡散の変化を可視化した」という訳です。本研究グループは、「今回の研究では、脳組織内における水の動きは均一ではないという知見も得られていま す。今回新たに実証された細胞レベルでの拡散イメージングを用い研究を進めていくことで、 臨床で用いられるMRIが捉えている現象の詳細が明らかになっていくものと期待されます」と述べ、「そのような理解が、より正確な画像診断や、脳梗塞などの疾患条件下で起こる脳細胞・ 組織のダメージの理解、そしてその理解に基づいた新たな治療戦略の創出などへとつながっていくものと期待されます」と結んでいます。
脳内の「水」の動きを細胞レベルで直接見て測ることに成功 | プレスリリース | 慶應義塾
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM

