2026.09.16
- ニュース
成長期の「噛む刺激」が運動機能の発達を支える?
東京科学大学医歯学総合研究科 認知神経生物学分野および咬合機能矯正学分野の研究グループは、「マウスを用いた研究により、成長期に軟らかい食事を摂取すると、咀嚼とは直接関係のない運動機能やバランス能力が低下すること、また、その背景に脳の後下部に位置する領域で、運動の調節やバランスの維持を担う小脳のプルキンエ細胞集団における活動の同期性(複数の神経細胞が同じタイミングでそろって活動する性質)を高めることで、低下した運動機能が回復することを見いだした」と発表しました。すなわち、本研究では、①成長期(生後3~6週齢)に軟らかい餌で育てたマウスでは、咀嚼とは直接関係のない運動機能やバランス能力が低下することを明らかになったこと②軟らかい餌で育てたマウスでは、小脳のプルキンエ細胞集団が同じタイミングで活動する「同期性」が低下していることを発見したこと③軟らかい餌による影響は、餌を与える時期や期間によって異なることから、成長期に影響を受けやすい時期が存在する可能性が示されたことなどが提示されました。本研究グループは、「今後は、小脳の他の領域に加え、口から脳へ感覚情報を伝える三叉神経や下オリーブ核などの上流の神経回路にも解析対象を広げ、噛む刺激が脳の活動のタイミングを整える仕組みの全体像を明らかにしていきます」と述べ、「本研究はマウスを用いた基礎研究であり、ヒトでも同様の関係が成り立つのか、また、噛みごたえのある食事や咀嚼機能の回復が運動機能の発達にどのように寄与するのかについては、今後さらに検証する必要があります」と結んでいます。
https://www.isct.ac.jp/ja/news/2vs0ghfetcqg
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM

