2026.08.28
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歯石でわかる「天下の台所」
「歯石に含まれる古代タンパク質を分析することで、江戸時代の大阪の庶民の食事内容の一部を明らかにした」と発表したのは、総合研究大学院大学、青森公立大学、九州大学の研究チームです。具体的には、「梅田墓」から出土した8個体の歯石から、17種類の食物に由来する38種類の食物タンパク質が検出され、真鯛、鮭の仲間、陸上動物、綿などのさまざまな食物の摂取が確認されたといいます。これは、「天下の台所」と呼ばれ、各地から集まる多様な食物の流通のハブとなっていた当時の大阪の社会・経済的な特徴を反映した結果であると述べています。ご存知のように、歯石とは歯についた汚れ(歯垢)がミネラル化して固着したもので、歯医者さんに行けば歯石は取り除かれますが、過去にはきちんと取り除かれずに古人骨の歯に沈着し、 遺跡からもそのまま出てきているそうです。そして、実はこの歯石には、「口の中に入ってきた食べ物の残渣が閉じ込められることがわかっています。古人骨に付着した古歯石に含まれる昔のタンパク質を現代の科学技術 (プ ロテオミクス)を用いて分析することで、その人が生前に食べていた食べ物が何だったかを品目レベルで 明らかにできるのです」と当プレスリリースでは説明しています。本研究チームは、「古人骨やそこに付着した歯石という、唯一無二 の文化財を慎重に分析することで、そうした食文化や食生活の起源と変遷を直接たどることができます」と述べ、「文化財を尊重し、損なわずに未来へ引き継いでいくことは、私たち自身の過去と、その延長 線上にある現在や未来を見失わないための社会全体の責任だと言えるでしょう」と結んでいます。
「天下の台所」の食生活 | 研究成果 | 九州大学(KYUSHU UNIVERSITY)

