2026.08.19
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「クロスリアリティ技術」で、補聴器の聴覚訓練システムを開発
AI×XR を活用し、補聴器の「脳の順応障壁」を克服する聴覚訓練システムを開発し、難聴者の自立と社会参加を支援する、と発表したのは群馬大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学らの共同研究グループです。本研究が推進された理由ですが、背景として、「国内の難聴者は高齢化に伴い増加していますが、補聴器の普及率は約15%と低い水準にとどまっていて、加えて、補聴器を購入した方約5割が装用を断念するとされ、いわゆる『タンス補聴器』が課題となっている」という現実があるからです。当プレスリリースによると、その主な要因は、購入直後の脳が新しい音に順応できず、騒がしい職場や会食の場で会話が聞き取れないことにあるということです。さらに、「従来の順応訓練は静かな防音室で行われるため実生活と乖離しており、また訓練を担う言語聴覚士等の専門家は都市部に偏在しているため、地方では十分な訓練を受けられないという課題がある」と述べています。難聴による社会的孤立は就労の継続を困難にするだけでなく、認知症の最大の修正可能なリスク因子(寄与率 8.2%)であることは、皆さんご存じのとおりです。さて、本研究では、AI と XR(クロスリアリティ)技術を用いて補聴器の「脳の順応障壁」を克服し、難聴者の自立と社会参加を促進する汎用的な聴覚訓練システムの開発を目指すそうです。また、生活の現場で実証を進めるとともに、大学発スタートアップの設立による社会実装を目指すとも。因みに、クロスリアリティとは、VR(仮想現実)や AR(拡張現実)などの総称で、本課題では、専用のヘッドセットを用いて、騒がしいレストランや職場などの場面を仮想空間に再現し、その中で会話の訓練を行うとのこと。本研究グループは、将来的には、産学共同で、全国的に場所や専門家の有無にかかわらず誰もが質の高い聴覚リハビリを受けられる「聴覚ケアの民主化」の実現と、難聴に起因する社会的コストの抑制への貢献を目指します、と結んでいます。
https://www.gunma-u.ac.jp/information/262872
SM

