2025.06.30
- 居宅介護支援事業所
【弥生の園居宅】スピーチロックとは
スピーチロックとは
介護や医療の現場で、職員が利用者の言動を抑制するような言葉がけのことを言います。
「ダメです」
「動かないでください」
「お待ちください」
「黙っててください」
など、本人の意思や発言を封じる言葉を使って、行動や会話を抑制してしまう行為です。
スピーチロックを多用されると、認知症の方の自立心や意欲が低下し、不安やストレスが増し、信頼関係が築けず結果的にケアの質が低下することにつながります。
とはいえ、安全を最優先に考えたり、人員不足の中、咄嗟に口から出てしまう言葉もあります。
スピーチロックをしないための方法として
①否定的な言葉を避ける
「動かないでください」などの否定ではなく、出来るだけ肯定的・具体的に声かけをする。
例「少しここで待っていただけますか?」など
②相手の気持ちを受け止める
まずは利用者の思いや言葉を遮らずに最後まで聞く。
③選択肢を示す
一方的に指示するのではなく、「こっちとこっち、どちらが良いですか?」など本人が選べるようにする。
④相手のペースに合わせる
忙しさからつい急かしがちになるのを避け、ゆっくり話したり待ったりする余裕を持つ。
⑤職員同士で振り返る
普段の声かけを振り返り、スピーチロックにつながる言葉が出ていないか、チームで話し合う。
「禁止する」のではなく、どうすれば本人の意思を尊重できるかを考えることがポイントのようです。
改めて、学ぶ機会があり身の引き締まる思いです。
(S・Y)