2025.06.26
- 活動報告
【南中野包括】VR認知症(体験研修)
今回、「VR研修」という興味深い研修を受けましたのでご報告します。
本研修では、認知症の方の視点から世界 を見る体験を行いました。
映像は3つの場面で構成されており、特に印象的だったのは、「レビー小体型認知症」の症状である『幻覚』を体験できる場面でした。
シチュエーションは、友人宅を訪問し会話をするという日常的な場面でしたが、そこに次々と現れる幻覚が非常にリアルで、強い印象を受けました。
例えば、玄関先に見知らぬ女性が立っていたり、居間に知らない男性が座っていたり、犬が部屋中を走り回ったり、携帯の充電コードがヘビに見えたりするなど、現実と幻覚が入り混じる視覚体験が次々と展開されました。
こうした幻覚は、本人にとっては極めて現実的であり、実際に「そこにいる」と感じるほどリアルであるため、周囲との認知のズレが生じやすいことが体感として理解できました。
また、絶えず目まぐるしく現れる幻覚により、本人がどれほど疲労し、不安になるかがよく分かり、想像以上のストレスであることを実感できました。
研修の最後には、実際にレビー小体型認知症の当事者の方がこの映像の監修に関わっており、「おかしいことを言っていると思われるかもしなれないが、自分にとってはこれが現実なのだ」と言ったコメントが紹介されていました。
認知症の方の言動に対する見方が大きく変わり、「理解しようとする姿勢」の大切さ を再認識しました。
【VRとは】
VR(Virtual Reality)とは、コンピューターによって創り出された仮想的な空間などを現実であるかのように疑似体験できる仕組みであり、日本語では仮想現実などと呼ばれます。
【参考】中野区の認知症施策
https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/kenko_hukushi/kourei/ninchisyo/ninchisyoshien.html