2026.08.05
- ニュース
ロボットに好奇心を持たせると?
子どもがどのように言語を身につけるのかは、長年にわたって研究者を悩ませてきた問題だそうです。なぜなら、子どもが得られる言語情報は量が限られ、不完全で、時には誤りを含む断片的なものにすぎないにもかかわらず、どのようにして短期間で言語のあらゆる特徴を習得できるのかよく分かっていなかったといいます。そこで、「子ども特有の旺盛な好奇心」の特性を与えた仮想ロボットを開発した、と発表したのは沖縄科学技術大学院大学(OIST)の研究チームです。すなわち、脳に着想を得たニューラルネットワークを備えた仮想ロボットに「好奇心」という人間らしい特性を与え、その性能を検証したという訳です。そして、「好奇心を持つロボットは、好奇心を持たないロボットに比べて半分の時間で、言語を理解しているように見える状態に到達します。また、学習中に自然に現れた遊びのような行動や、例外処理の性能にも驚かされました」と述べています。具体的には、次のように述べています。「ダークチョコレートが大好きだけど、ホワイトチョコレートは一度も食べたことがない場合を考えてみてください。ある日、正確さを保ち、複雑さを低く抑えたいという欲求に反して、あえてホワイトチョコレートを試してみることにします。その結果、ダークチョコレートの方が美味しい(つまり外部報酬としてはそちらの方が依然として高い)と感じたままかもしれませんが、一方で、好奇心を満たしたことで内部的な満足も得られます。さらに、その経験を通じて、チョコレートというものが一般的にどのようなものかという理解も更新されることになります」。つまり、学習中のロボットにも同様の行動が見られることを確認した、といいます。本研究グループは、「本研究では、可能な組み合わせの範囲を大幅に広げることで、これまでの知見を再現するとともに発展させ、明確な傾向を明らかにしました。すなわち、48の組み合わせを経験した好奇心旺盛なロボットの一般化成功率は25%しかありませんでしたが、180の組み合わせに増やした場合は、85%にまで上昇しました」と述べ、ただ「ロボットは子どものように考えているわけではありません。子どもたちが置かれている極めて密度の高い言語環境と比べると、その状況はかなり抽象化されたものです。しかし、このような抽象化された環境だからこそ、人間がどのように言語を処理するようになるのかを説得力のあるモデルとして捉え、その枠組みの中で好奇心の影響を研究することが可能になります。このプラットフォームを用いて、今後どのような行動が見られ、どのような研究につながるのか、大変楽しみにしています。」と結んでいます。
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM

