港区立高輪いきいきプラザ

2026.07.08

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ネアンデルタール人と現生人類ホモ・サピエンスの共通の価値観とは?

京都大学大学院理学研究科とトルコ・ガジアンテップ大学らの共同研究チームは、「トルコ共和国南部に位置するウチャーズリII洞窟における発掘調査により、単一の遺跡からネアンデルタール人と現生人類ホモ・サピエンス(サピエンス)の両方の化石を発見した」と発表しました。その中で特筆すべきは、「これらの異なる人類種が2万年以上にわたり、安定して共通の文化を維持していた点である」と述べています。具体的には、当プレスリリースによると、彼らは同じ手法で石器を製作し、同じ食糧調達戦略をもっていて、こうした文化の共通性は、石器や食糧といった実用面だけでなく、非実用的な自然物の収集行動にも及んでいたというのです。特に、2つの人類種は共通して食用に適さない特定の種の貝殻を収集していたこと。すなわち、種を超えた文化の共通性の背景には両者の交流があり、そしてその交流の基盤には特定の「役に立たないが美しい」貝殻の収集に表れていると述べています。今回本研究グループが発見したサピエンスの化石は約5万年前〜6万年前のものであり、アフリカ外の現生人類の遺伝的基盤が形成されたと推定される年代と合致しているといいます。この時期のサピエンスの化石記録は極めて乏しく、本発見は化石記録の空白を埋める点においても、そのサピエンスがネアンデルタール人と交流していた可能性を示す点でも重要な成果である、と述べています。因みに、現生人類ホモ・サピエンスは約 20 万年前にアフリカで誕生し、約 6 万年前になって本格的にユーラシアへの拡散を開始し、この拡散がアフリカ大陸以外の現生人類の遺伝的基盤になったといいます。つまり、ユーラシアにいたネアンデルタール人と入れ替わるようにサピエンスがユーラシアに広がったという訳です。一方、ネアンデルタール人は約4万年前に絶滅しました。でも、ネアンデルタール人は痛み止め成分を摂取し、顔料を用いるなど、高度な知性と適応能力を有していたらしいことが分かってきたとも述べています。本研究者の一人は「数万年前の洞窟時代は、現代社会と比べ、食糧の入手は切実で文字通り死活問題だったはずです。そのような環境でも、食べられもしない貝殻に価値を感じていたことは、人間にとって芸術や好奇心が根源的な欲求であることを意味しています。(中略)今後も発掘調査を続け、『我々は何者なのか』という問いに正面から取り組んでいきます」と結んでいます。

https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2026-07-07

 画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

 

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