港区立高輪いきいきプラザ

2026.07.01

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アトピー性皮膚炎患者の「触れるとかゆい」症状と相関する血液マーカーを発見

順天堂大学大学院医学研究科環境医学研究所・順天堂かゆみ研究センターの研究グループは、「アトピー性皮膚炎患者を対象とした臨床研究により、通常ではかゆみを生じない軽い機械刺激(皮膚に触れる、押す、こするなどの物理的な刺激)によって誘発される「機械的かゆみ過敏」の強さが、血清中のTARC 値と正に相関することを発見した」と発表しました。当プレスリリースによると、「アトピー性皮膚炎は、強いかゆみと湿疹を繰り返す慢性の皮膚疾患で、何もしなくても生じる『自発的かゆみ』に加え、衣服のこすれや軽い接触など、通常ではかゆみを起こさない機械刺激で誘発される『機械的かゆみ過敏』がしばしば認められる」といいます。ただ、アトピー性皮膚炎の特徴として、「皮膚の乾燥や炎症・アレルギー関連血液マーカーの上昇が知られていますが、これらと機械的かゆみ過敏との関係は十分に分かっていなかった」と述べています。そこで、本研究では、「健常者とアトピー性皮膚炎患者を比較し、皮膚の乾燥レベル、疾患重症度と機械的かゆみ過敏との関連を解析するとともに、(従来の治療で効果に乏しいアトピー性皮膚炎患者の皮膚炎、かゆみを改善する)デュピルマブ治療例を追跡し、機械的かゆみ過敏の変化を検討したそうです。具体的には、健常者とアトピー性皮膚炎患者を対象に、3つの段階で臨床研究を実施。第1段階では、健常者30名とアトピー性皮膚炎患者32名を比較し、自発的なかゆみ、機械的かゆみ過敏、皮膚の乾燥レベルを評価。第2段階では、アトピー性皮膚炎患者24名を対象に、機械的かゆみ過敏や強さと、TARC値などの炎症・アレルギー関連血液マーカーとの関連を解析。第3段階では、デュピルマブ治療を選択したアトピー性皮膚炎患者を前向きに追跡し、9回以上の服用を完了した10名について、治療前後の機械的かゆみ過敏と炎症・アレルギー関連血液マーカーの変化を解析したといいます。その結果、「第1段階の評価により、機械的かゆみの強さは健常者の皮膚やアトピー性皮膚炎患者の非皮疹部と比べ、アトピー性皮膚炎の皮疹部で有意に高いことが確かめられた」といいます。また、一方で、皮膚の乾燥レベルは、自発的なかゆみや機械的かゆみ過敏の強さとは明確な相関を示さなかったそうです。そして、第3段階において、デュピルマブ治療を受けた患者を追跡したところ、自発的なかゆみと機械的かゆみ過敏はいずれも治療早期に軽減。治療により血清TARC値は大幅に低下しましたが、それでもなお治療後に残った機械的かゆみ過敏の強さは、血清TARC値と引き続き相関していた」と述べています。すなわち、「アトピー性皮膚炎患者における機械的かゆみ過敏は、単に皮膚の乾燥レベルや疾患重症度だけで説明できるものではなく、血清TARC値と相関する症状である可能性が示された」と述べています。また、デュピルマブ治療後にもTARCとの関連が残存したことから、TARCは治療後に残り得る機械的かゆみ過敏の誘発機構に関与している可能性が考えられ、アトピー性皮膚炎患者における機械的かゆみ過敏の病態理解に加え、新たな治療標的探索に役立つ可能性があるとも。研究者の一人は、「軽い接触でかゆみが起こる機械的かゆみは、自発的なかゆみに比べても、より分かっていないことが多い症状です。なぜアトピー性皮膚炎で機械刺激がかゆみに変わるのか。そしてどういった時に、なぜ機械的かゆみ感覚は過敏化するのか。その謎に臨床データから迫れた点に、本研究の面白さを感じています。治療への応用に加え、かゆみ感覚が過敏化する仕組みの理解につながることを期待しています」とコメントしています。

https://www.juntendo.ac.jp/news/27487.html

 画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

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