2026.06.10
- ニュース
食べ物の「おいしそう」は何で決まる?
私たちが物体や食品に対して感じる「高級そう」「新鮮そう」「本物らしい」「おいしそう」といった印象を、視覚だけでなく触覚、聴覚、嗅覚、味覚を含む多感覚的な質感知覚として理解しようとする研究が進んでいるそうです。日本語の「質感」は、このような素材や物体の感性的な性質を表す概念として国際的にも注目されているようです。例えば、丸い形は甘味と結びつきやすい、角ばった形は苦味や酸味と結びつきやすい、という対応が報告されているとか。しかし、これらの対応関係が、対象の素材や食品カテゴリにどの程度依存するのかは十分に整理されていなかったそうです。そこで、慶應義塾大学 環境情報学部らの国際共同研究グループは、食品を中心とする「質感」と、色・形・音・触感・味など異なる感覚のあいだにみられる対応関係(クロスモーダル協応)に関する研究動向を整理し、その対応関係が対象となる素材・食品の性質に依存して変化する可能性を論じた、と述べています。その具体的な内容ですが、「質感」は、単一の感覚ではなく、視覚・触覚・聴覚・嗅覚・味覚が統合されて生じる多感覚的・感性的な知覚であること、食品においては感覚間の結びつきが色や形だけでなく、硬さ、粘性、光沢、割れやすさ、香り、咀嚼音などの素材情報に支えられていることなどを論じたと述べています。 加えて、同じ「形と味」の対応でも、チョコレート、グミ、果物、野菜、パスタなど、対象の素材や食品カテゴリによって成立の仕方が異なる可能性を示したとも。本共同研究グループは、「今後、食品の『期待される味』や『おいしそう』という印象を、素材知識にもとづいて予測・設計する研究への展開が期待されます」と結んでいます。
https://www.keio.ac.jp/ja/press-release/20260602-press-02/
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM

