2026.04.22
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新たなオーラルケアの試み
歯周病は、「サイレント・ディジーズ」と言われるように、本人が気づかないうちに悪化する、極めて一般的な慢性炎症性疾患です。さらに、放置すると歯を失うだけでなく、全身疾患との関わりも指摘されています。従って、歯周病の前段階である歯肉炎のうちに食い止めることが重要なのです。さて、本題ですが、口腔ケアの基本は歯磨きですが、それだけでは歯周病を防ぐことはできないと言われています。そこで、東京科学大学医歯学総合研究科 歯周病学分野らの研究グループは、「乳酸菌由来ポストバイオティクス食品の摂取で歯ぐきの炎症が改善できる」と発表しました。具体的には、「ポストバイオティクス含有食品の継続摂取により、歯ぐきの炎症(出血)が有意に改善することを確認した」と述べています。このポストバイオティクス含有食品とは、「加熱死菌など、体に有益な作用をもたらす成分で、生菌(プロバイオティクス)に比べて保存性が高く、品質が安定しており、安全性も高い」と言われています。具体的には、被験者に乳酸菌「ONRICb0240」(加熱死菌)入り食品、または乳酸菌を含まないプラセボを、1日2回(午前・午後)に各2粒、計4粒を6週間継続して摂取してもらったところ、乳酸菌「ONRICb0240」を含む食品を摂取したグループでは、プラセボ群と比較して以下の有意な改善が認められたといいます。すなわち、歯ぐきの出血率(BOP)が減少したそうです。この炎症の指標であるBOPは、開始時の17.6%から6週間後には12.3%へと減少。これは相対的に約30%の減少を意味し、プラセボ群と比較して統計的に有意な差が確認されたと述べています。本研究グループは、「加熱殺菌乳酸菌を用いた安全で手軽な新しいオーラルケア習慣としての応用に期待したい」と結んでいます。
乳酸菌由来ポストバイオティクス食品の摂取で歯ぐきの炎症が改善 | Science Tokyo - 東京科学大学
SM

