港区立高輪いきいきプラザ

2026.09.30

  • ニュース

蛋白尿が少ないにも関わらず腎機能が急速に低下

糖尿病に伴って生じる慢性腎臓病は、糖尿病関連腎臓病(DKD)と呼ばれています。「従来は蛋白尿の増加を伴って腎機能が低下する経過が典型的と考えられてきたが、蛋白尿が少ないまま腎機能が低下する患者も存在する」という事です。「糖尿病の代表的な合併症の一つであり、末期腎不全に至る主要な原因となっている」とも言われています。従来は、「糸球体障害によって尿中に蛋白が漏れ出し、その増加とともに腎機能が低下するという病態が典型的」だったとか。しかし、実際の診療では、「蛋白尿がほとんど増加していないにもかかわらず、血清クレアチニン値である推算糸球体濾過量(eGFR)が急速に低下する患者が存在」するそうです。因みに、血清クレアチニン値が低いほど腎臓の濾過機能が低下していることを示します。ともあれ、「通常の蛋白尿を指標とした評価だけでは腎機能悪化のリスクを十分に捉えられない可能性がある」ことから、横浜市立大学医学部 循環器・腎臓・高血圧内科学教室らの研究グループは、こうしたケースでは従来の糸球体中心の病態とは異なる細胞レベルの変化が存在するのではないかと考え、蛋白尿が極めて少なく、かつ2年以上にわたり急速な腎機能低下を示した2型糖尿病患者3名の腎生検組織を解析。その結果、蛋白尿が少ないにもかかわらず腎機能が急速に低下するDKDでは、血管内皮細胞や尿細管細胞に特徴的な分子変化が生じていることが明らかになったと述べています。これは、従来の蛋白尿を中心とした評価だけでは捉えにくいDKDの病態を、細胞・分子レベルから理解するための新たな手掛かりとなると述べています。本研究グループは、「今後、より多くの腎生検検体で検証を進め、今回見いだした細胞変化を反映する血液・尿中のバイオマーカーを同定することで、蛋白尿が少なくても腎機能低下リスクの高い患者を早期に見つけ出す新たな診断・リスク評価法の開発を目指します」と結んでいます。

蛋白尿が少ないにも関わらず腎機能が急速に低下する 糖尿病関連腎臓病(DKD)の腎細胞特性を明らかに ~単一細胞解析により血管内皮・尿細管の特徴的な遺伝子発現変化を捉える~ | YCU Research Portal

 画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

 

 

 

一覧へ戻る

カテゴリ
年月で絞り込む
年
月