2026.08.28
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前立腺がんと喫煙の関係
「ニコチン代謝物『コチニン』が前立腺がん細胞の増殖を促進する仕組みを発見した」と発表したのは、岐阜大学大学院連合創薬医療情報研究科の研究グループです。ニコチンの主要代謝物であるコチニンが、アンドロゲン存在下で前立腺がん細胞のアンドロゲンシグナルを増強し、がん細胞増殖を促進することを明らかにしました。因みに、アンドロゲンとは、「テストステロンやジヒドロテストステロンなどの男性ホルモンの総称で、前立腺がん細胞の増殖を促進する重要な因子」だそうです。実は、喫煙は多くのがんのリスク因子として知られていますが、前立腺がんについては、喫煙と発症との関係に不明な点が残るものの、診断時に喫煙している患者では、病気の進行や予後、特にARシグナル阻害薬による治療成績が悪化する可能性があるといいます。ただ、この現象を引き起こす具体的な物質と分子機構は十分に解明されていなかったとか。本研究では、コチニンがアンドロゲン前駆体存在下で、ARシグナルの指標となるPSA発現とがん細胞増殖を促進することを発見したと述べています。前立腺がんではアンドロゲン受容体(AR)ががん細胞の増殖に重要な役割を果たしますが、喫煙ががん進行に影響する仕組みは十分に分かっていませんでした。本研究グループは、「今回の研究は培養細胞を用いたin vitro研究であり、コチニンが実際の生体内で前立腺がんの進行や治療抵抗性を促進することを直接証明したものではありません」と述べ、「今後は、慢性的なコチニン曝露を再現した動物モデルを用いて、血中コチニン濃度やアンドロゲン 濃度を厳密に管理しながら、腫瘍増殖などへの影響を検証する必要があります。(中略)そして、喫煙と前立腺がん治療成績との関連をさらに明らかにしていきます」と結んでいます。

