2026.08.19
- ニュース
生成AIの反論によって、3割超の人が道徳的判断を変える?
神戸大学大学院人間発達環境学研究科・ウェルビーイング先端研究センターの研究グループは、「正解のない道徳的判断において、自分が行った判断に対する生成AI(ChatGPT)の反論によって、道徳的判断がどのくらい変化するのかを検証した」と発表しました。そして、「若年成人と高齢者を対象とした実験の結果、生成AIの反論によって実験参加者の3割以上の道徳的判断が覆った」と述べています。特に高齢者は若年成人より影響を受けやすい傾向にあったとか。加えて、「生成AIは意思決定の認知的負担を軽減する助けになる一方で、道徳的判断のように正解がない場合、生成AIの情報が過度な説得力を持つ危険もあることが示された」とも述べています。実際、生成AI(ChatGPT)の反論を見せられると、3割以上の人が生成AIの反論を受け入れ、自分の判断を覆したというから驚きです。つまり、「生成AIが人の意思決定をサポートしてくれる反面、道徳的判断のように正解のない判断では過度な説得効果を有する危険があることを示している」ということです。当プレスリリースによると、「生成AIの説得効果についてはまだ不明な点が多く、特に年齢といった個人特性や認知機能などの心理的要因が説得効果とどのように関連しているのかについての研究はほとんどなく」、本研究では生成AIが人間の判断に真っ向から反対する反論を扱っている点に新規性があると述べています。本研究グループは、「今回の知見は、生成AIとの上手な付き合い方を考えるうえでの手がかりとなり、AIリテラシー教育や生成AIを安心して使うための仕組みづくりに役立つことが期待される」と述べ、「今後は、より日常生活に近い意思決定場面における生成AIの説得効果を検証する必要があります」と結んでいます。
生成AIの反論により3割超の人の道徳的判断が覆る | 神戸大学ニュースサイト
SM

