2026.08.19
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速筋と遅筋の違いって何?
「腕相撲などで主に使う速筋は、加齢によって衰えても、少し鍛えればすぐに戻る。ところが持久力を支える遅筋のほうは、なかなか元に戻らない。心肺機能なども同様だ。地道にトレーニングに励むことをお勧めする」。東野圭吾の小説「聖女の救済」(文春文庫)の中で、物理学者の湯川が元学友で刑事の草薙に語っていますが、速筋と遅筋にはどのような違いがあるのでしょうか?日経新聞の記事「速筋は瞬発力、遅筋は持久力に関係」によると、筋肉の細胞は、速筋と遅筋の2種類に大きく分けられ、速筋は瞬発的に大きな力を出す筋肉で、筋トレや短距離走などの無酸素運動をするときに使われるそうです。一方、遅筋は大きな力は出せませんが、持久力を発揮する筋肉で、ウォーキングやマラソンなどの有酸素運動をするときに使われるとか。同記事の中で、筑波大学大学院スポーツ医学専攻教授の久野譜也氏は、「筋トレをすると、負荷をかけた部分の筋肉が太くなっていきますが、これはなぜだと思いますか? それは、速筋は、使われると太くなり、使われないと細くなる性質があるからです。速筋が増えて太くなるということは、エネルギーを生み出す工場の数が増え、体に占める工場の面積が拡大することを意味します。すると、生み出されるエネルギーの量も増えていきます。一方、遅筋は、いくら使ってもほとんど太くなりません。その代わりに、エネルギーを生み出す工場の生産効率を高めることができます」(同記事より引用)と説明しています。つまり、速筋を鍛えれば、エネルギーの生産量が上がり、遅筋を使うと、酸素を供給する毛細血管が増えてエネルギーの生産効率が上がるという訳です。従って、有酸素運動と筋トレを並行することが大事だと述べています。因みに、毛細血管を増やすためには、週に3日程度のトレーニングが推奨されています。それを続けていくと、毛細血管が増えて当初は1km走るのもやっとだった人でも、徐々に楽に走れるようになってくるとアドバイスしています。興味深いのは、「有酸素運動で遅筋が使われている間は、速筋はほとんど使われていないということ」。ところで、加齢とともに減っていく筋肉量の大部分は、速筋だそうです。つまり、有酸素運動をしていても、加齢による筋肉量の減少を防ぐことはできないということです。健康維持のためには、遅筋を使う有酸素運動と、速筋を鍛える筋トレの両方を、並行して行っていくことが重要であると述べています。さて、当初の問いに対する答えですが、繰り返しになりますが、「遅い運動ではまず遅筋が活動し、運動のスピードが増えるにつれて、速筋も活動に参加する」と考えてみてはいかがでしょうか。

