2025.12.02
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【代沢包括】低温やけどに注意!
こんにちは!
代沢あんしんすこやかセンターです。
冬になると大活躍するカイロ、電気毛布、こたつ、湯たんぽ。
これらは体をじんわりと温めてくれる便利なアイテムですが、使い方を誤ると「低温やけど」を引き起こす危険があります。
実は、低温やけどは通常のやけどよりも重症化しやすく、治るまで時間がかかることが多いのをご存じでしょうか?
今回は、その原因や症状、予防方法、もし起きたときの対処法をまとめてご紹介します。
■ 低温やけどとは?
低温やけどは、40〜60℃程度の“熱すぎない”温度に長時間皮膚が触れることで発生するやけどです。
一般的なやけど(高温で短時間)とは異なり、じんわりと熱が皮膚の深部にまで浸透してしまうため、
見た目は軽くても 皮下組織までダメージが及ぶ深い傷 になることがあります。
■ なぜ低温やけどは気づきにくいの?
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触れた瞬間に「熱い!」と感じない
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温かくて気持ちいいため、長時間当ててしまう
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睡眠中や長時間座ったままの姿勢で起こりやすい
特に、高齢者や乳幼児、糖尿病などで感覚が鈍くなりやすい人はリスクが高く、重症化しやすい傾向にあります。
■ 低温やけどの症状
低温やけどは、初期症状が軽いため油断しがちです。
〈初期〉
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ヒリヒリする
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赤みが出る
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少し腫れる
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触ると軽く痛い
〈進行すると〉
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水ぶくれができる
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皮膚が変色する(茶色・紫色)
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かさぶたのようになる
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痛みが強くなる
〈重症化した場合〉
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深部組織の壊死(皮下脂肪・筋肉まで達することも)
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手術(植皮)が必要になることもある
見た目が軽く見えても、思った以上に深い傷になっている場合が多いのが低温やけどの怖い点です。
■ よくある原因
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カイロを直接肌に貼ったまま寝る
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湯たんぽを布団の足元に置いて長時間触れ続ける
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電気毛布を「強」設定のまま一晩中使う
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こたつで長時間寝る
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ホットカーペットに座り続ける
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ノートパソコンの発熱部分が太ももに長時間当たる
「便利だからこそ油断しやすい」という環境に原因があります。
■ 低温やけどを防ぐための対策
● ① 長時間同じ場所を温め続けない
1時間に一度は体勢を変える、位置をずらすのがポイント。
● ② 就寝時は暖房器具を直接肌に触れさせない
カイロ・湯たんぽ・電気毛布は寝ている間が最も危険です。
● ③ カイロの使用説明を守る
貼るタイプのカイロは肌に直接貼らない、
子どもや高齢者には使用時間を短く。
● ④ 電気毛布は「弱」設定+タイマー活用
強設定は皮膚にとって強すぎることがあります。
● ⑤ こたつで寝ない
長時間の使用は足でも低温やけどが起こります。
■ もし低温やけどが起きてしまったら?
① すぐに冷やす
流水で20〜30分。
※氷を直接当てるのはNG(血行不良になり悪化)。
② 市販の薬で自己判断は避ける
低温やけどは見た目以上に深い傷になっていることが多いため、
軽症でも医療機関の受診がおすすめ。
③ 絶対にやってはいけないこと
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皮膚をこすらない
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水ぶくれをつぶさない
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温め直さない
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油や歯磨き粉を塗らない(昔の民間療法は危険です)
■ まとめ
低温やけどは、私たちが普段使っている暖房器具が原因で起こる、
とても身近で、しかし見過ごされがちな危険です。
軽く見える症状でも深刻なケースが多いため、
少しでも不安があれば早めに皮膚科や外科を受診しましょう。
寒い季節こそ、正しい知識で温かく、そして安全に過ごしたいですね。
記事作成:Y・T
代沢あんしんすこやかセンター(地域包括支援センター)
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