2025.06.22
- 活動報告
星に願いを ― グループホームの七夕祭り
7月が近づくと、日本で親しまれている行事のひとつ「七夕」の準備が始まります。今年もつばめの里グループホームでは、静かな感動とやさしい願いに包まれた七夕祭りを迎えました。
織姫と彦星が年に一度天の川を越えて会えるというこのロマンチックな伝説にちなんで、入居者の皆さんにも、色とりどりの短冊に願いごとを書いていただきました。
けれど、いざ願いを書くとなると、手が止まってしまう方もいらっしゃいました。これまで人生の大半を、家族のため、社会のために尽くしてこられた皆さんにとって、「自分の願いを書く」ということは、少し照れくさいことだったのかもしれません。
それでも、少しずつ、静かに、言葉が短冊に綴られていきました。
「健康でいたい。」
「平穏な日々が続きますように。」
「明日も笑って過ごせますように。」
どれも、決して派手な願いではありません。ですが、その一つひとつに、長い人生を歩んできた重みと、深い優しさが込められていました。若い頃に抱いていた夢や、働き盛りの時期に感じていた焦りとは違う、本当に大切なものだけが残った、そんな願いのように思えました。
私たちは、その短冊を一本一本、心をこめて笹の葉に結びつけました。それは未来への希望であると同時に、今この瞬間を大切に生きるという感謝の表れでもありました。
今年の七夕は、ただの季節の行事ではなく、人生の尊さを改めて感じる、特別なひとときとなりました。
星たちが夜空にきらめく今宵、ここに暮らす皆さんのやさしい願いが、どうか空に届きますように。
そしてその願いが、これからの日々に、そっと温かな光を灯してくれますように。
つばめの里グループホームービアンチ