2026.04.01
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フレイルと心不全
今や一般的に使われる「フレイル」という言葉ですが、おさらいすると英語の「Frailty(フレイルティ)」が語源で、訳すと「虚弱」や「老衰」、「脆弱」などを意味します。フレイルは、加齢とともに心身の活力が低下することですが、さまざまな要因があり、身体活動の低下、認知機能の低下、低栄養、社会的な孤立のほか、最も重要な要因とされているのが「サルコペニア」(握力の低下、歩行速度の低下、筋肉量の減少)であると述べるのは、順天堂大学医学部心臓血管外科教授の天野篤氏です。日刊ゲンダイ健康面コラム(3月31日付)の中で指摘しています。つまり、「筋肉量が減ると身体機能の衰えから活動量の低下を招き、食欲が落ちて低栄養がさらに悪化し、サルコペニアが進むという悪循環が起こる」という訳です。当然、生活の質(QOL)が大きく低下すれば、さまざまな合併症を引き起こすリスクが高くなります。「健常な人なら大きな問題がない風邪でも、フレイルの状態では肺炎を発症する」というように。さらに、天野氏は、「フレイルは、心臓病とも深く関係している」と述べています。名古屋大学医学部付属病院循環器内科の研究グループが、「血液検査で算出できるフレイル指標(FIラボ)により、心不全入院患者の予後を予測できる」との研究結果を発表しましたが、フレイル指標が高値の心不全患者は、低値の患者に比べ、退院後の全死亡が2.11倍高く、全死亡+心不全入院でも1.40倍高いという結果が出たそうです。故に「フレイルは心不全患者の約40%に合併し、再入院や死亡リスクを約2倍に高める悪化因子である」と断じています。もし心不全が進むと、食事量が減って栄養状態も低下し、その結果、全身の筋肉量が減少します。さらに、活動量も低下することで、必然的に筋肉量が減少。天野氏は、「そうなると血圧の調節力が低下し、重要臓器への血流確保を優先することから心臓の負担が増大するうえ、ほかの臓器にも障害が起こり、予後が悪くなる」と負のスパイラルについて言及しています。すなわち、加齢とともに心身の活力を失うことは、フレイルの始まりであり、さらにサルコペニアを招くと、要介護に至る可能性があります。したがって、そうなる前に「介護予防」の意識を高めることが大切なのです。
「高輪いきいきプラザ」について
高輪いきいきプラザでは、「高齢者のいきがいづくり・学びの場」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/health/385870
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM

