港区立高輪いきいきプラザ

2026.04.01

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アザラシ型ロボット「パロ」と介護業務負担軽減

「日本では2025年に認知症者数が約472万人と軽度認知障害者数が約564万人で合計約1,036万人と推計され、2030年には約523万人と約593万人で合計約1,105万人、2040年には約584万人と約613万人で合計約1,197万人と漸増することが推計されている」と言われていますが、現在、認知症の根治薬はないため、認知症対策として、「認知症ケア」が非常に重要なのです。そこで、東京都立大学大学院人間科学研究科、金城大学、兵庫医科大学、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)、マサチューセッツ工科大学(MIT)、東京慈恵会医科大学による国際共同研究チームは、産総研が開発したアザラシ型ロボット「パロ(PARO)」を用いた介入の臨床試験を実施した、と発表しました。パロは、人の心に寄り添うアザラシ型ロボットです。動物介在療法を参考に開発され、動物の場合に生じるアレルギーのある人への配慮や衛生面等のデメリットを補う機能を備えているそうです。当プレスリリースによると、世界約50カ国で治療的な場面に導入されており、身体性人工知能(Embodied AI)と各種センサーにより、生き物のような愛らしい反応を示すとか。このアザラシ型ロボット「パロ(PARO)」を用いた介入の臨床試験を、認知症を有する方々が共同生活する6か所の「グループ・ホーム」において、認知症高齢者85名を対象に、1施設を単位として「専門職による積極的な介入を伴わない、パロと利用者の自発的なふれあい活動」を「週3回行う群」と「週1回行う群」に分け、1ヶ月間の実験を行った結果、「週3回行う群」が、「週1回行う群」に比べて、介護者の「介護負担感」が統計的に有意に低減したことを科学的に確認したと述べています。また、専門職の常時介入なしでの効果も実証しました。これは現場の負担を増やさない導入モデルの確立につなげることが可能だといいます。加えて、BPSD(行動・心理症状)の重症度においても改善傾向がありました。「週3回の群」と「週1回の群」の比較では、BPSD(行動・心理症状)の重症度において、統計的有意差には至らないものの、臨床的に意味のある改善傾向を確認したそうです。すなわち、専門職の常時の介入を必要としない「自律的交流モデル」で成果が出たことは、現場の業務量を増やさずに導入できることを示唆しているといいます。本共同研究グループは、「理想的な活用法は、ロボットの『パロ』を囲んで一緒にその時間を楽しむというやり方ですが、例えば、ある人がパロと癒しの時間を過ごしている間に、他の対象者に人間ならではの専門的なケアを提供したり、一人ひとりとじっくり向き合う時間に注力したりできるでしょう。今回の成果は『ロボットの有効活用』について多くの示唆を与えており、多忙な現場での業務改善とケアの質の向上を目指すすべての関係者にとって、大きな希望になると確信しています」と結んでいます。

ニュース :: 【研究発表】世界初、科学的なエビデンス「認知症高齢者の介護者の介護負担感を日本発のアザラシ型ロボット「パロ」が軽減」 ―複数グループ・ホームでのクラスター・ランダム化比較試験― | 東京都立大学

画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

 

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