2026.04.01
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血管つきミニ肝臓の作製に成功
「血管を備えたミニ肝臓(ミニ肝組織)を作製し、血流のような流れを与えることで肝細胞が増殖する現象を生体外で再現することに成功した」と発表したのは、慶應義塾大学大学院理工学研究科らの研究グループです。当プレスリリースによると、「肝臓は高い再生能力を持つ臓器ですが、重い病気では移植が必要になります。しかし、移植用の臓器は不足しており、体外で肝臓組織を作る技術の開発が求められている」とのことです。そこで、本研究では、「細胞が分泌する物質の濃度差を利用して血管形成を誘導する、新たな培養システムを開発」。加えて、血管のもととなる細胞を培養して血管網を作り、その後に肝細胞を加えることで、 血管が肝組織の内部まで入り込む構造を実現した、と述べています。このミニ肝組織において、以下の特徴が確認されたそうです。 ①血管が組織の内部まで通っている ②肝細胞と血管が密着している ③胆汁を運ぶ構造(毛細胆管)が形成されている。これらは実際の肝臓に近い構造を有していることを示しているとか。さらに、この血管内に流れを与えると、肝細胞の増殖が大きく促進されることが判明した、とも述べています。本研究グループは、「血管構造や血流といった要素を組み合わせることで、肝臓の再生の仕組みを体外で再現できる可能性が示されました。 今後は、ヒトの肝細胞への応用や培養条件のさらなる改良を進め、将来的には移植治療に利用できる人工肝組織の開発を目指します」と述べ、「本技術は、再生医療への貢献に加え、新薬の効果や安全性を評価するためのモデルとしての活用も期待されます」と結んでいます。
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2026/3/26/28-173406/
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM

