2026.03.18
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死んだふりをする甲虫とパーキンソン病との共通点は?
「死んだふりをする甲虫が示すパーキンソン病との共通点」と題したプレスリリースを発表したのは、岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域、玉川大学農学部及び東京農業大学生物資源ゲノム解析センターの共同研究グループです。具体的には、「死んだふり(擬死)」を長く続ける甲虫の系統を人為的に作り出し、その生理的・遺伝的特徴を解析したところ、擬死行動が長い系統では、脳内ドーパミン量の低下、運動活動の異常、ドーパミン合成やチロシン代謝に関わる遺伝子の発現変化が確認され、これらはヒトのパーキンソン病にみられる特徴と共通していた、と述べています。ご存じのように、パーキンソン病は脳内のドーパミン作動性ニューロンの機能低下によって運動障害を引き起こす進行性の神経変性疾患ですが、いまだ根本的な治療法は確立されていません。本研究成果は、昆虫というシンプルなモデルを用いてパーキンソン病の発症メカニズムを理解し、新たな治療戦略の基盤を築く可能性を示しているとも述べています。本共同研究グループは、「進化生物学的視点からパーキンソン病の分子基盤を理解する新たなモデルを提供するものであり、ヒトの神経変性疾患研究への応用の可能性が期待されます」と結んでいます。
研究成果(共同)「“動かない”進化の代償? ~死んだふりをする甲虫が示すパーキンソン病との共通点~」 | 生物資源ゲノム解析センター 矢嶋 俊介 センター長ら | 東京農業大学
