港区立高輪いきいきプラザ

2026.02.27

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がん治療法の進化

がんの治療は大きく「手術」「抗がん剤療法」「放射線療法」がありますが、それらに加えて、免疫の力でがん細胞を攻撃する「免疫療法」が第4の治療法と呼ばれています。免疫療法とは、私たちの免疫の力を使ってがん細胞を攻撃して死滅させる治療方法ですが、実は、がん細胞は健康な人の体でも1日約5,000個以上発生するとか。しかし、にもかかわらず、健康な状態を保てるのはがん細胞ができても、免疫細胞ががん細胞を攻撃して死滅させているからだそうです。幸い、免疫療法は自分の免疫を使ってがん細胞を攻撃するため、抗がん剤治療や放射線治療と比べると副作用が少ないのが特徴で、手術と違い、体にメスを入れることはないため、体への負担も少ない点もメリットです。ところで、近年注目されているがんワクチンですが、特定のがんに対する免疫応答を誘導する点が特徴です、臨床現場で使われる主ながんワクチンには、患者の血液から単球を採取し、体外で「樹状細胞」に分化させ、その樹状細胞にがんの抗原を提示させることで、「がん細胞を攻撃する司令塔」として機能させる樹状細胞ワクチン療法(DCワクチン)やがん抗原のペプチドを注射することで、体内の免疫系にその抗原を認識させ、がん細胞に対する攻撃を誘導するペプチドワクチン療法などがありますが、免疫機能が低下している患者では、効果が十分に得られないこともあるとか。昨年12月に、鳥取大学の研究グループは、「局所療法で全身のがんに極めて高い治療効果を発揮する次世代がん治療用ワクシニアウイルスの開発に成功した」と発表しました。ウイルス療法は、がんに直接作用させる局所治療でありながら、免疫を活性化して体全体のがんにも効果を及ぼすことが期待されていますが、これまでは投与していない転移がんで十分な治療効果が得られない課題があったそうです。本研究グループは、以前開発した「FUVAC」に加えて、「免疫を強く呼び起こす 2 つの遺伝子(IL-12/CCL21)を搭載することで、免疫反応を迅速かつ強力に誘導。免疫チェックポイント阻害薬が効かない腫瘍にも効果を高めることを明らかにした」と述べています。ともあれ、がんワクチンはがん細胞の「顔つき」を免疫細胞に教え込んで、免疫細胞ががん細胞を見つけて破壊できるようにさせると専門家は指摘します。がんワクチンには、他の治療法で生き残ったがん細胞を破壊したり、腫瘍の成長や転移を防いだり、がんの再発を防止したりできる可能性があるとも述べています。さて、がん細胞を破壊するワクチンが実用化される日は近いのでしょうか。

https://www.med.tottori-u.ac.jp/news/press/38364.html

画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

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