港区立高輪いきいきプラザ

2026.02.13

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水銀などの血中濃度と2型糖尿病発症リスク

「日本人勤労者を対象にカドミウム、水銀、鉛、ヒ素の血中濃度と2型糖尿病発症との関連を分析した」と発表したのは、国立健康危機管理研究機構臨床研究センター疫学・予防研究部らの研究グループです。「血中水銀濃度が最も高い群では、最も低い群と比べて2型糖尿病を発症するリスクが約2倍高かった」とも述べています。ただ、カドミウム、鉛、ヒ素については、2型糖尿病との明らかな関連は認められなかったそうです。因みに、水銀やヒ素の主なばく露源は魚介類で、カドミウムの主なばく露源は米だといいます。本研究では、2008年度に人間ドックを受診した日本人勤労者を対象に血清疫学調査を実施。カドミウム、水銀、鉛、ヒ素の血中濃度と2型糖尿病リスクとの関連を調べたそうです。その結果、血中水銀濃度が最も高いグループでは、最も低いグループと比べて2型糖尿病を発症するリスクが約2倍高いことが示されたことは先に述べましたが、これは「水銀ばく露により酸化ストレスという細胞にダメージを与える状態が引き起こされ、インスリン(血糖値を下げるホルモン)を分泌する膵(すい細胞の機能が低下し、血糖値が上昇するという理由だそうです。これに対し、カドミウム、鉛、ヒ素については2型糖尿病との関連はみられませんでした。当プレスリリースでは、その理由の一つとして「血中濃度がそれほど高くないことが挙げられる」と説明しています。カドミウムや鉛の血中濃度と2型糖尿病との関連が報告されている米国や中国の研究と比べると、本研究集団におけるカドミウムおよび鉛の濃度は概ね2分の1以下であったと述べています。ともあれ、日本人は水銀の約9割を魚介類から摂取しています。ただ、魚介類は体をつくる材料となるタンパク質や、血管や脳の健康維持に必要なn-3系多価不飽和脂肪酸、骨の健康に必要なビタミンDを豊富に含んでいるので、魚を食べる習慣を保ちつつ、水銀の摂取をできるだけ少なくする工夫が大切であるといいます。文末で紹介したリンク先にアクセスし、魚介類に含まれる水銀に関する資料を参考にして、水銀濃度が高い魚をよく食べる人であれば、水銀濃度が比較的低い魚(主に小型の魚)に置き換えたりすることも一案であるとアドバイスしています。本研究グループは、「血中水銀濃度が食事からの摂取量を直接反映するものではありません。水銀ばく露あるいは魚摂取と2型糖尿病との関連についてはさらなる研究が必要です」と述べています。

https://www.nies.go.jp/whatsnew/20260203/20260203.html

 魚介類に含まれる水銀について:

水銀を比較的多く含む魚としては、メカジキ、キンメダイ、クロマグロ、マカジキ、ミナミマグロなどがあります。一方で、キハダマグロ、ビンナガマグロ、メジマグロ、ツナ缶、カツオ、サケ、アジ、サバ、イワシ、サンマ、タイ、ブリなどは水銀の含有量が少ない魚です。(厚生労働省. 魚介類に含まれる水銀の調査結果https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/050812-1-05.pdf

 画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

 

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