2026.01.07
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乳酸菌から脳の健康に効果がある「プラズマローゲン」を生産
多くの方は初めて聞く言葉だと思いますが、「プラズマローゲン」は脳や心臓などに多く含まれるリン脂質の一種で、抗酸化作用や細胞膜の安定化に関与する重要な生体成分だそうです。実は、アルツハイマー型認知症患者ではその減少が報告され、補充療法への期待が高まっているといいます。ただ、このプラズマローゲンは主に海産物や動物組織からしか得られず、高コストが課題であったとか。そこで、九州大学大学院農学研究院の研究グループは、酸素があっても生存できる通性嫌気性菌(乳酸菌など)でもプラズマローゲンを生産できることを世界で初めて証明した、と発表しました。具体的には、本共同研究グループは、「乳酸菌や腸球菌など11株でプラズマローゲンを検出し、その中でも乳酸菌 Lactococcus cremorisのPlsA遺伝子を大腸菌に導入したところ、大腸菌が酸素のある環境でもプラズマローゲンを合成できるようになり、酸素ストレスなどに対しても強くなった」といいます。本研究は、「ヒトの脳の健康に機能するプラズマローゲンが、細菌では酸素に適応して進化する鍵分子であることを初めて示しました。また、食品由来の乳酸菌による摂食や、大腸菌を利用した好気条件下で大量生産できる発酵系を確立したことにより、プラズマローゲンを低コスト・安全に生産できる新しいバイオ技術の基盤となります」と述べ、今後、認知症予防食品や医薬品、さらには微生物進化研究への応用が期待される、と結んでいます。
世界初、酸素に耐える乳酸菌が「脳の健康成分」プラズマローゲンを生産 | 研究成果 | 九州大学(KYUSHU UNIVERSITY)
画像はプレスリリースからいんようさせていただきました。
SM

