港区立高輪いきいきプラザ

2026.01.07

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高齢心不全患者と握力低下

近年、よく耳にする「フレイル」と「サルコペニア」ですが、もう一度おさらいすると次のように使われています。フレイルとは、「加齢に伴って心身の予備能力が低下し、ストレスに対する抵抗力が弱くなる状態を指す。身体的要素(筋力低下・歩行速度低下)、精神・心理的要素(認知機能低下・抑うつ)、社会的要素(孤立・経済的困難)など、多面的な脆弱性を包括する概念」です。一方、サルコペニア は、「加齢や疾患に伴って生じる骨格筋量および筋力の低下を特徴とする症候群」のことです。さて、本題ですが、順天堂大学 大学院医学研究科循環器内科学らの研究グループは、「高齢心不全患者を対象に、握力低下と退院後の全死亡との関連を調べた」と発表しました。そこで、退院前に測定した握力の低下が、従来のリスク因子とは独立して予後不良に関連する重要な指標であることを示した、と述べています。加えて、「予後への影響がより強まることも明らかとなり、高齢者ほど握力の低下が死亡リスクに強く結びつくことが示された」ということです。すなわち、本研究では、「握力低下は、従来の臨床的リスク因子とは独立して、退院後2年以内の全死亡と有意に関連していた」「握力低下の予後予測能は加齢とともに強まり、高齢者ほど握力の低下が死亡リスクに強く関連している」ことが判明しました。つまり、握力を既存のリスクモデルに追加することで、死亡リスクの分類精度(リスク層別化)が向上し、臨床的有用性が確認されたということです。本研究グループは、「今回の研究により、握力という非常に簡便な指標が、高齢心不全患者における身体機能の低下や予後不良を適切に反映する可能性が明らかになった」と述べ、今後、「握力測定を標準的な評価項目の一つとして組み込むことで、高齢心不全患者のリスク層別化がより精緻となり、適切なタイミングでの栄養介入や運動療法、心臓リハビリテーションの導入につながる可能性があります」と結んでいます。

https://www.juntendo.ac.jp/news/25710.html

 画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

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