2025.12.17
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睡眠の特徴と労働生産性
経済協力開発機構(OECD)が発表した最新の調査によると、日本の平均睡眠時間は7時間22分(442分)であり、調査対象となった29カ国の中で最下位という結果になったといいます。つまり、睡眠時間が短いという事実に加えて、先進国の中で突出して睡眠不足の状態にあることを示しています。さて、前置きはそれくらいにして、「睡眠に関するスマートフォンアプリの利用者約8万人の大規模データから、睡眠の特徴と労働生産性との関連を調査した」と発表したのは、筑波大学高等研究院(TIAR)国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)の研究グループです。その結果、「社会的時差ぼけ型」や「不眠傾向型」は労働生産性が低い可能性が示唆されたと述べています。本研究では、「睡眠行動を客観的かつ大規模に把握するため、日本においてスマートフォンの睡眠アプリを利用している就業者の男女約8万人を対象に、アプリの利用記録から、総睡眠時間、寝つきまでの時間(入眠潜時)、夜間の中途覚醒の割合、体内時計のタイプ(クロノタイプ)、平日と休日の睡眠リズムのずれ(社会的時差ぼけ)などの情報を抽出し、質問票回答で得られた労働生産性の低下スコアとの関係も検討したそうです。その結果、「睡眠時間が短すぎても長すぎても労働生産性が低下する『U字型の関係』が見られた」といいます。加えて、寝つきの悪さや中途覚醒の多さ、社会的時差が大きい人ほどパフォーマンスが下がる傾向が認められたとか。さらにAI解析を用いて、似たような睡眠の特徴を持つ人をグループ化したところ、5つのタイプ(「健康的な睡眠」、「長時間睡眠」、「断片的睡眠」、「不眠傾向型」、「社会的時差ぼけ型」)に分類され、そのうち「社会的時差ぼけ型」と「不眠傾向型」で特に労働生産性の低下が顕著であったということです。本共同研究グループは、今回の知見によって、「適切な睡眠時間の重要性や不規則生活がもたらす影響を示唆すると同時に、個人に合わせた睡眠改善や職場環境づくりへの応用が期待されます」と結んでいます。
睡眠アプリの記録から睡眠パターンを分類し労働生産性との関連を検証 | 医療・健康 - TSUKUBA JOURNAL
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM

