2025.12.05
- ニュース
全遺伝子の「型」を辞書化
普段、遺伝子とは何かと問うことはめったにありませんが、身近な例を挙げれば血液型がそのひとつだそうです。加えて、遺伝子は塩基配列から構成されているとの事。その塩基配列は、DNAの4種類の物質がA.T.G.Cと表記されて配列されているのですが、この文字列のことを「塩基配列」と呼ぶのだとか。そして、私たちの遺伝子情報はその塩基配列によって決定づけられるのだそうです。さて、本題ですが、ヒト遺伝子の「型」を網羅し、ヒトの遺伝子について約1.9万の遺伝子の型をACTG階層で体系化した辞書を構築したと発表したのは、九州大学生体防御医学研究所の研究グループです。なぜなら全遺伝子の「型」を統一規則で記述する共通言語が求められているからだと述べています。そこで、本研究では新規遺伝子型表記法を確立し、ヒトの19,194遺伝子について「4,656,478個」の遺伝子型を整理したということです。実は、いままでの遺伝子解析は、個々の変異という「点」の情報が中心だったそうですが、今回ACTG階層命名法が確立されたことで、遺伝子全体の配列型という「線」の情報を扱えるようになると述べています。そして、このように体系化された辞書を整備することで「病気との関連や薬の反応をより高い解像度で把握できるようになる」ということです。本研究グループは、「近い将来、『私は〇〇遺伝子型がXX型なので、この匂いが好きだ』といった表現が一般社会にも普及していくことを期待しています」と結んでいます。
ヒト遺伝子の“型”を網羅 データベース「JoGo」一般公開 | 研究成果 | 九州大学(KYUSHU UNIVERSITY)
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM

