2025.12.05
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高齢者「転倒」の早期検知・予防
「高齢者の転倒の早期検知・予防に挑む高分解能レーダーを介護施設で実証した」と発表したのは、慶應義塾大学医学部らの産学共同研究グループです。「特別養護老人ホームで介護士より転倒を45分早く検知できた」と述べています。具体的には、「室内の壁⾯や天井に設置できる⼩型のレーダーセンサを⽤いて、『転倒』検知ニーズが異なる数カ所の施設で実証実験を⾏なった」といいます。その結果、「通常ケア頻度の⾼い特別養護⽼⼈ホームでは、⼤腿骨骨折となった転倒で、転倒が起きてから46分後にスタッフ救助が⾏われた事例がありましたが、その間センサ側では転倒後すぐの通知記録があったため、もしスタッフへ通知していた場合は実質45分早い救助に貢献できた可能性がある」と述べています。加えて、「住宅型有料⽼⼈ホームでは、パーキンソン病を罹患している被験者が症状の悪化によって急激に転倒件数が増加したことがセンサによって定量的に明らかにされたため、部屋のレイアウトを変えるなど転倒予防措置を講じて転倒の削減に寄与した」とも述べています。本研究グループは、要介護原因となる脳⾎管疾患や⼼疾患発症等で発⽣する失神や意識障害による転倒や、運動機能低下等による転倒を早期発⾒・予防できれば、多くの要介護化を防げる可能性があるとの考えから転倒に注⽬したわけですが、今後は、「介護施設や住宅に応じた転倒の即時検知を起点として救急搬送までつなぐワンストップソリューションが提供できれば」と期待を寄せています。
高齢者「転倒」の早期検知・予防に挑む高分解能レーダーを介護施設で実証-特別養護老人ホームで介護士より転倒を45分早く検知-:[慶應義塾]
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM

