2025.11.26
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慢性膵炎患者では、がんの発生率が約1.6倍、膵がんは約6.4倍高い
「慢性膵炎患者では、一般集団に比べ、がんの発症リスクが約6倍、膵がんは約6.4倍高いことを明らかにした」と発表したのは、東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野の研究グループです。実は、「慢性膵炎の診療は近年大きく変化していますが、死亡率やがんリスクに関する最新の全国的データは報告がなかった」と言います。そこで、本研究では、「2011年に治療を受けた1,110例を対象に解析した結果、慢性膵炎患者では、がんの発生率が一般集団の約1.6倍、膵がんは約6.4倍高いことが示された」と述べています。また、一般集団に比べ、アルコール関連慢性膵炎では死亡率が上昇していた一方で、アルコール非関連例では上昇がみられなかったとか。膵がんは慢性膵炎における死亡の最大のリスクですが、定期的な検査を受けていて膵がんが診断された患者では、膵がん診断後の生存率が有意に高いことも明らかになったそうです。本研究グループは、「慢性膵炎患者に対する膵がん検査の重要性を示すものであり、医療現場や診療ガイドラインへの反映が期待される」と結んでいます。
慢性膵炎で膵がんリスク6倍に -定期的な検査により... | プレスリリース・研究成果 | 東北大学 -TOHOKU UNIVERSITY-
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM

