2025.11.26
- ニュース
発火したリチウム電池を自動で消火
リチウム電池の発火が社会問題になっていますが、その主な原因は衝撃によるショートや炎天下に放置され、高温状態になると生じる内部の熱によるものです。過去5年間で136件起こり、発熱・発火が84%を占めていたそうです。そして、こうした「事故」は増加傾向にあるようです。因みに、リチウム電池は80度以上になると、電極と電解液が反応し、電極のショートをつなぐセパレーターが融解するようです。さて、11月25日付共同通信発の各社の記事によると、名古屋大学のチームが「水や電気を使わずに自動で消化する持ち運び可能な消火装置を開発した」と発表しました。本研究チームによると。一般に消火器の使われるリン酸アンモニア塩の固形消火剤を箱型に固定したものだそうです。もし発火すると、消火剤が発火物を包み込み、外部への熱を遮断。不燃性ガスが密封空間を作ることで酸素の供給も断ち切る仕組みだそうです。実証実験を繰り返し行い、有効性を確認したといいます。ともあれ、発火の恐れのあるリチウム電池を私達が安全に管理、処理するのは至難の業。安全に保管・廃棄できるシステムの確立が待たれるところですね。
SM

