2025.11.26
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宇宙でも生き延びたコケ
「持続可能な宇宙居住を実現するには、過酷な極限環境下でも⽣存できる⽣物を利⽤した⽣態系を構築することが不可⽋である」との観点から、北海道⼤学⼤学院⽣命科学院らの研究グループは、約 9 カ⽉間宇宙空間に曝露し、地上に回収後、発芽試験を行った結果、80%以上の胞⼦が正常に発芽することが明らかになった、と発表しました。「今回の成果は、コケ植物が宇宙空間の真空、宇宙放射線、微⼩重⼒、極端な温度変動といった過酷 な環境を耐え抜き、⽣存できることを実験的に証明した初めての重要な成果である」と述べています。ご存じのように、植物は酸素の供給や炭素固定など⽣命維持に⽋かせない役割を担っていますが、宇宙空間という実環境で植物が⽣存できるかどうかは、これまでほとんど明らかにされていなかったそうです。本研究グループは、「この成果が地球から遠く離れた宇宙空間における⽣命の可能性を実証するだけでなく、将来の⽉や⽕星での⽣態系構築、そして⼈類の持続的な宇宙居住に向けた重要な⼀歩になる」と述べ、「コケが『宇宙のパイオニア』となる⽇が、現実にまた⼀歩近づいた」と結んでいます。
新着情報: コケの胞子、宇宙でも生き延びる~持続可能な宇宙居住への第一歩~(理学研究院 教授 藤田知道)
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM

