港区立高輪いきいきプラザ

2025.11.21

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「根気強さ」と「柔軟性」に関する脳内メカニズムとは

睡眠や認知、情動など様々な脳機能に関与している神経伝達物質のセロトニン。中でも「セロトニン3受容体」は、「根気強さ」に関与していると言われていますが、その他の機能について十分に解明されていないそうです。そこで、大阪公立大学大学院医学研究科脳神経機能形態学の研究グループは、「セロトニン3受容体」が認知機能に果たす役割を明らかにするために、この受容体を欠損させたマウスを使って実験を実施。その結果、報酬が得られない状態では行動をやめ、根気強さが低下する一方で、新たに報酬を得るための行動へと頭を切り替える中で、迅速に新しいルールに適応し、高い柔軟性を示したといいます。つまり、このセロトニン3受容体という神経伝達物質は「根気強さ」を促進する一方で、「柔軟性」を抑制する可能性を示していると述べています。つまり、根気と柔軟性のバランスが崩れ、「根気」に向かって過度に傾く状態になる「強迫性障害」の病態を理解する上で重要な研究結果であり、新たな治療法の開発にも繋がるだろうと結んでいます。ともあれ、私たちにとって、「根気」と「柔軟性」のバランスはとても大切なことで、あらゆる場面において試されると言っても過言ではありません。

粘り強さと柔軟性に関与する脳内メカニズムを解明 - 強迫性障害の新たな治療法に繋がる可能性 -|大阪公立大学

 画像はプレスリリースから引用させていただきました。

SM

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