2025.11.12
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膵がんに薬が届くのを阻む「線維化障壁」とは
岡山大学学術研究院医歯薬学域(薬)らの研究グループは、代表的な難治がんである膵がんでは、がん細胞を囲う「線維化」が、薬剤のがん細胞への到達に対する「障壁」となることに着目し、線維化組織中のコラーゲン(シグナル)が薬剤送達を物理的に妨害することを明らかにした、と発表しました。このコラーゲンの生理活性を標的とすることで、膵がんにおける「線維化障壁」を克服する新たな治療戦略につながると述べています。実は、多くのがんにおいて治療成績が近年改善している中で、膵がんの5年生存率はいまだ1割ほどだとか。本研究グループは、今回の研究成果によって、「コラーゲンの生理活性を標的とした治療戦略の開発による膵がんの『線維化障壁』克服の可能性を示唆するもので、膵がんの治療成績の改善を実現していく足掛かりとなることが期待されます」と結んでいます。
膵がんに薬が届くのを阻む「線維化障壁」の形成メカニズム解明:コラーゲンの生理活性を標的とした治療戦略開発に期待 - 国立大学法人 岡山大学
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM

