2025.11.12
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胃癌発生に関わる遺伝子変異の解明
胃体部から胃底部に限局して多数の胃底腺ポリープを形成し、そこから発癌を来す遺伝性腫瘍症候群のGAPPSは、遺伝的に胃ポリープが多発し、胃癌リスクの高い疾患である遺伝性胃ポリポーシス症候群の一つだそうです。「そのGAPPSにおいて原因遺伝子であるAPCの体細胞変異がポリープおよび癌に認められ、KRAS変異は癌に特異的に生じることを発見した」と発表したのは熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科学らの研究グループです。「GAPPSの発癌は一般的な胃癌とは異なる発癌メカニズムを有している可能性がある」とも述べています。本研究の成果により、KRAS変異がGAPPS発癌の有望なバイオマーカーとなる可能性が示されたといいます。本研究グループは、こうした疾患概念が普及し、症例が増えているGAPPSの発癌過程におけるAPCおよびKRASの共変異の意義を明らかにし、KRAS変異が有望なバイオマーカーとなる可能性を示したことで、早期診断や、治療方針への応用が期待できると結んでいます。
GAPPSにおける胃癌発生に関わる遺伝子変異の解明 | 熊本大学
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM

