2025.11.07
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新たな薬用植物とは?
ワクチンや抗体医薬などのタンパク質製剤の生産には主にタバコ属植物(ベンサミアナタバコ)が用いられていますが、新たな植物ホストの探索を目的として、富山大学薬学部附属薬用植物園の コレクションを活用したスクリーニングを実施したのは、富山大学学術研究部薬学・和漢系および筑波大学 生命環境学系らの研究グループです。「富山大学薬学部附属薬用植物園のコレクションを活用し、127種(60科127属)の植物を スクリーニングした結果、そのうち30種(14科30属)で緑色蛍光タンパク質(GFP) の発 現に成功した」と発表しました。 実は、タンパク質を発現した植物種は、バイオ医薬品や天然物生産の新たなホスト植物としての 利用の可能性があるのです。因みに、緑色蛍光タンパク質(GFP)は、クラゲから発見されたタンパク質で、紫外線や青色光を当てると緑色に光るそうです。遺伝子が正しく発現したかを視覚的に確認できるため、バイオ研究で広く使われているとか。ともあれ、これらの植物は、バイオ医薬品や有用天然物の生産における新たなホスト植物としての有用性が期待されるとのことです。本研究グループは、今後これら植物のさらなる応用可能性の検討が進められる、と結んでいます。
SM

