2025.11.07
- ニュース
本当に「酒は百薬の長」ですか?
「酒は百薬の長」と言われますが、少しのお酒で顔が赤くなる人は、発症リスクが高いと、時事メディカルの記事の中で京都大医学部付属病院腫瘍内科の武藤学教授が指摘しています。飲酒と食道がんの関連について、その仕組みを動物実験で明かしたそうです。同記事によると、通常は、アルコールが肝臓で分解されてできるアセトアルデヒドは、ALDH2という酵素によって無害な酢酸と水に分解されるのですが、生まれつきALDH2の働きが弱い一部の日本人は、長期にわたる飲酒によって食道がんの発症リスクが高まるとのこと。ただ、そのメカニズムは不明だったそうです。そこで、武藤教授らは「ALDH2の機能が低いと、飲酒とTP53の変異の組み合わせによって、将来がんになる可能性が高い前がん病変と食道がんが多発することを突き止めたそうです。とはいえ、再び禁酒をすれば前がん病変は改善し、食道がんの抑制につながるといいますから、お酒を飲んですぐ顔が赤くなる方は、まずは飲酒を控えること、でなければごく短期間の飲酒で済ませるようにアドバイスしています。
飲酒と食道がん~少量でもリスク(京都大医学部付属病院 武藤学教授)~|トピックス|時事メディカル|時事通信の医療ニュースサイト
SM

