2025.11.05
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「プライマリ・ケア」医って何?
「プライマリ・ケア」という言葉をご存じですか?これは、特定の臓器だけを診る専門医だけでなく、患者の全体を診る総合診療医(プライマリ・ケア医)のことです。近年、このプライマリ・ケア医の存在が注目されています。ただ、日本では正式な専門領域として認められたのはごく最近のことだそうです。なぜなら、「専門性が曖昧」 「ロールモデルが少ない」といった不安があるという理由だとか。そこで、筑波大学医学医療系及び慶應義塾大学医学部医学教育統轄センターらの研究グループは、日本のプライマリ・ケア医がどのような経験に仕事の意味を感じているのかを明らかにするために、プライマリ・ケア医14人を対象にインタビュー調査を行いました。その結果、プライマリ・ケア医が仕事に意味を感じる経験は、以下の6項目だったと述べています。すなわち、①多様な健康問題に対応できること、②患者やその家族の困りごとに対して包括的にアプローチすること、③継続的な診療の中で、患者との信頼関係を築くこと、④他の医療専門職と協力して複雑な問題を抱える患者をサポートすること、⑤医学生や医療者への教育に貢献すること、⑥地域社会に貢献すること、に分類できることが分かったといいます。本研究グループは、これらの結果から、「日本のプライマリ・ケア医は、さまざまな患者との関わりを通して自分たちの専門能力を高めたり、教育や地域社会への貢献を実感したりする経験をしたときに、仕事への意味を感じていることが明らかになりました。これらの経験は、プライマリ・ケア医が、より充実したキャリア を築くためのきっかけになると考えられます」と結んでいます。
プライマリ・ケアの専門医が「意味」を感じる仕事は6項目に分類できる:[慶應義塾]
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM

