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2025.10.29

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夜型タイプと網膜症リスク

 順天堂大学大学院医学研究科代謝内分泌内科学らの研究グループは、「夜型」の生活リズムを送っている「夜型クロノタイプ」の2型糖尿病を有する人では血糖マネジメントが悪化しやすく、糖尿病網膜症の発症・進展リスクが高いことを明らかにした、と発表しました。クロノタイプとは、人が生まれつき持つ生活リズムの傾向のことで、大きく「朝型」と「夜型」に分けられるそうです。今回の研究では、2型糖尿病を有する731名を対象に生活習慣と糖尿病網膜症の発症・進展との関連を、最大約10年間にわたって追跡調査。そこで、特に注目したのは、クロノタイプです。調査の結果、夜型クロノタイプの人々は、そうでない人々と比べて糖尿病網膜症の発症・進展のリスクが有意に高いことが分かったそうです。加えて、夜型の人々は長期的に血糖マネジメントが悪化する傾向にあったとか。さらに、血糖マネジメント状態(HbA1c)を考慮した解析でも、夜型クロノタイプであること自体が網膜症の発症・進展リスクと関連する独立したリスク因子だったそうです。本研究グループは、「今後は、夜型クロノタイプが血糖マネジメントや網膜の炎症・酸化ストレスにどのように影響を与えるのか、その具体的なメカニズムを解明することが重要である」と述べ、さらに、「時間医学に基づく介入が、糖尿病網膜症や他の合併症の予防につながるかどうかを検討していく必要があり、クロノタイプを考慮した個別化医療を進めることで、2型糖尿病を有する人の長期的な予後改善に貢献したい」と結んでいます。

夜型生活リズムと網膜症リスクとの関連性を発見|ニュース&イベント|順天堂大学

画像はプレスリリースから引用させていただきました。

SM

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