2025.10.22
- ニュース
「湿度が高いと豪雨は1℃当たり7%強まる」ってホント?
近年の地球温暖化による気候変動。平均気温の上昇や豪雨や台風、猛暑や干ばつといった極端な気象現象を招いていますが、「将来、地球温暖化が進行した時の極端気象現象がどのように変わっていくのか、その影響はどのような形で現れるのか、といったことを明らかにするために、日本気象株式会社及び京都大学防災研究所の研究グループは、「集中豪雨を念頭に置き、日本における極端な降水の温暖化時の変化の仕方について、気候予測データを用いて明らかにした」と発表しました。今回使用した気候予測データは、数値気候モデルを用いた現在の気候を再現した実験と、4℃上昇した温暖化気候を予測した実験結果で、20 kmの分解能を持つものだとか。日本を7つの地域に区分して、地域性も調べたそうです。その結果分かったことは、気温が高いほど、極端降水は強まること。本研究グループは、「この極端降水の強まり方は、気温1℃上昇当たり7%程度の割合で増大。特に、関東・中部地方より西側の地方では、この傾向が当てはまります。極端降水の中でも最も強い雨が出現する気温は、1年を通して気温が最も高い条件よりは、その次に気温が高い条件の時です。このような気温の条件の時に、湿度が高く、水蒸気が豊富に供給され、雨を強化します。そして、温暖化が進行するほど、極端降水が強まります」と述べています。つまり、「集中豪雨を念頭において、極端な降水を引き起こす気象条件、中でも水蒸気の条件に着目し、将来の地球温暖化による極端な降水への影響の表れ方や気温上昇1℃あたりの極端な降水の変わり方の地域性や気象条件の変化の仕方を明らかにした」という訳です。「今後は、より高分解能のデータを使って、集中豪雨への気候変動の影響を適確に把握することが必要である」と結んでいます。
湿度が決める温暖化時の極端な雨の強まり方―湿度が高い場合に豪雨は1℃当たり7%強まる― | 京都大学
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM

