港区立高輪いきいきプラザ

2025.10.22

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人と湿気で空気は変わる?

私たちの住環境には、無数の微生物が存在していますが、それらの健康への影響について研究を進めている広島大学IDEC国際連携機構環境遺伝生態学分野の研究グループは、1年半にわたる調査で約160検体を解析。室内微生物の実態を解明したと発表しました。具体的には、「人がいるだけで室内の空気は変わる」のだそうです。すなわち、居住者のいる実験区では、いない実験区に比べて空調フィルターに付着するヒト由来の「日和見菌が3倍以上に増加したというのです。つまり、空調システムを通じて皮膚や口の中の常在菌が空間中に広がることが定量的に証明されたと述べています。加えて、「湿った場所には危険な菌が集中しているそうです。実際、浴室の排水口、シャワーヘッドなどにはバイオフィルム形成菌が20%以上優占していたとか。一方、乾燥した床やフィルターにおいては、微生物の種類が豊富でバランスが取れた構成だったそうです。ともあれ、高気密な住宅では「微生物曝露」のリスクが高まることが明らかになった訳です。本研究グループは、今回の研究で「人の存在や行動が室内微生物環境に強く影響を与えていることが示され、空調フィルターの清掃や湿度制御の大切さが明らかになった」と述べ、「今後は移住者の生活スタイルや建物設計に応じた衛生管理と空調戦略の最適化が求められる」と結んでいます。

【研究成果】室内の微生物は“人”と“湿気”で決まる 空調や水回りの衛生管理に新たな指針 ―1年半にわたる調査で約160検体を解析。室内微生物の実態を解明― | 広島大学

画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

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