2025.10.08
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脳科学でアプローチする、効果的な語学学習
外国語を学習する上で、最も効果的な方法は何か、この命題に脳科学からアプローチしたのは、早稲田大学国際学術院らの研究グループです。具体的には、日本人の英語学習者80名を対象に、語彙練習のタイミングが英単語の習得と実際の対話での脳活動に与える影響を検証したといいます。その結果、英単語の学習のタイミングによって得られる効果が異なることが判明したそうです。すなわち、英会話の対話前に単語練習を行うと1週間後に行ったテストでより正確に単語を使えるようになっていたとか。一方で、対話中の脳活動を計測したところ、先に自力でタスクに取り組むことでコミュニケーションを通じた協調的な問題解決が促され、脳活動がシンクロしやすくなったそうです。つまり、意思疎通の促進が見られるというのです。この研究結果をもう一度整理すると、「英単語でのコミュニケーション活動において、単語練習を活動の前に行うと記憶の定着が進み、後に行うと対話中の脳活動がシンクロし相互理解を促進するという、練習のタイミングによる効果の違いが明らかになった」ということです。本研究グループは、「学習目標に応じて指導のタイミングを柔軟に変えるべきという教育の実践現場に重要な示唆を与えるものである」と結んでいます。
英単語の練習、脳科学で最適なタイミングを探る – Global Research Center (GRC) 早稲田大学 研究活動
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM