2025.10.01
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人工呼吸器使用時の容態悪化と死亡率の関係
「重症患者が人工呼吸器を使用している場合、容態悪化のサイン(VAE)が見られると、その後の死亡率が約2倍高まることが分かった」と発表したのは、広島大学大学院医系科学研究科の研究グループです。これまでの研究では、「死亡率が高かったからVAEが発症したのか」「VAEが発症したから死亡率が上がったのか」良くわからなかったそうです。この問題を解決するために、本研究では、VAEの発生と重症度変化が死亡率に及ぼす影響をより適切に調整する「統計モデル」を使用し、この二つの関連性をより正確に評価したそうです。今回は、18の集中治療室で1094人の対象患者を調査。そのうち106人(9,7%)に容態悪化のサイン(VAE)が発生しており、起こらなかった人と比べて起こった人は死亡率が約2倍高かったとか。因みに、人工呼吸器は、吸引させる酸素の量や呼吸を助けるための圧の強さといった患者ごとの設定の数値を常に記録しているそうです。これらの設定値の変化は、患者の容態が悪化したことを間接的に示すという事です。
【研究成果】人工呼吸器装着患者の容態悪化のサイン「VAE」が死亡率と関係していることを発見しました | 広島大学
SM