港区立高輪いきいきプラザ

2025.10.01

  • ニュース

パーキンソン病治療薬の新たな製造技術の開発

高齢化が進む中、パーキンソン病の患者数は日本国内で約20万人に達すると言われていますが、そのパーキンソン病治療薬として使われているのが「サフィナミドメシル酸塩」。この薬、パーキンソン病患者の約10%が日常的に服用している重要な治療薬だそうです。しかし、現在、「サフィナミドメシル酸塩」はバッチ法(反応に用いる出発原料や溶媒、試薬などをフラスコや反応釜に入れ、目的の反応が完結するまで進行させた後に、生成物などをまとめて排出させる反応方法)によって製造されていますが、この方法では製造に最低でも3日以上を要し、また工程中に多量の廃棄物が発生するため、環境負荷および生産効率の面で課題がったとか。そこで、産業技術総合研究所の触媒化学研究部門 フロー化学研究グループらは、「連続フロープロセスを適用した革新的な製造技術を開発し、迅速かつ効率的な連続合成を実現した」と発表しました。このことで、高付加価値品を短時間で合成することが可能になったと言います。本研究グループは、今後は、他の多段階反応を要する医薬品への応用展開を進めてきたいと述べています。そして、連続フロー技術の社会実装に向けては、製造設備の標準化や運用ノウハウの蓄積、規制対応など、多方面での検討が必要なため、これらの課題に対して産学官連携を強化し、持続可能かつ柔軟な医薬品製造体制の構築を目指して研究開発を継続していきたいと結んでいます。

産総研:パーキンソン病治療薬の連続フロー合成を実現

 画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

 

一覧へ戻る

カテゴリ
年月で絞り込む